1.動機調査
動機調査は表面に現れた具体的な行動が、どのような理由によって生じたのかという「深層心理」を捉えようとするもので、顧客自身も自覚していない動機を心理学、社会学、精神分析学などを応用して明らかにしまうとするものである。
サービス業にとっては非常に有意義な調査法であるが、調査や分析には非常に高度ナつ専門的な知識と熟練を必要とする。この調査は次のように分けられている。
◎三深層面接法
調査者と被調査者が、気楽な雰囲気の中で面談し、被調査者に自由に話してもらい÷がらも、調査者はポイントを押さえて話題をリードし、態度や意見を通して深層にある意識を探ろうとするものである。
目的は被調査者もはっきりと自覚していない購買動機などの「ホンネ」を聞き出すことにある。
◎集団面接法(グループ・インタビュー)
被調査者5-8人ぐらいを一堂に集め、調査者の司会の下に一定のテーマについて自由にディスカッションさせる方法である。
議論が進む中で他人の意見を聞くことによって、被調査者自身で気がつかなかった購買動機に目覚めたり、予測していない情報を得ることができる効果がある。
◎投影技法
被調査者がこれまで全く意識していなかった動機を、何かに映して「ホンネ」を引き出すものである。
例えば、一連の言葉を読み上げて、連想される言葉を被調査者にいってもらう語句連想法、 「私がホテルを選ぶ時は、まず…」といった不完全な文章の提示、または口頭で文言を伝え、 「……」の部分を補足させて完結する文章完結法、さらにはアンケートによく用いられる、多数の質問に対する5段階評価をさせ、回答結果を結んだ線が被調査者の意識またイメージと判断する。
また、 SD法(semanticdifferential法)といわれる「明るい…暗い」、「豪華…貧弱」といった調査要素を5段階にわけ、対象商品やサービスのイメージがどこに位置づけられているかによって判断する手法もある。