情報収集のための具体的な活動は、下記に示す一次データの収集により進められるが、マーケティング・リサーチの対象となる商品やサービスあるいは時間、費用によって、最も効果的な方法を検討し選択しなければならない。
2.二次データ
二次データとは、すでに会社が保有する内部資料、または広く社会に印刷物などの形で出回っている外部資料である。
身近にある資料のため軽く受け止められがちであるが、決してなおざりにしてはならない。
会社の保有する内部資料とは、すでに社内で保管している売上げ、在庫、仕入れに関する帳票類、営業日報、財務諸表などである。
外部資料とは、政府、公共機関、金融機関、広告代理店、旅行代理店、業界団体などが作成、刊行している刊行物などである。これらの効果的な活用もマーケティング・リサーチ活動なのである。
内部資料は各企業が経営資料として長期間保存が義務づけられているので、参照したい時にはいつでも閲覧することができる。
思い切った営業方針の企画、転換などを計画する時は、過去のデータは比較の対象としてもなくてはならない重要な資料である。
一方、外部資料は直接的なマーケティング・リサーチ活動としてではなく、客観的に広く会社を取り巻く経済、経営環境の動向、同業他社との比較などの情報を把握し、先に述べた「市場調査のステップ」にある「目的の明確化」、 「状況分析」の検討資料として有益である。