「サービスマーケディング」原理の著者は
「物財とサービスの間の重要な区分は、顧客は通常、サービスから価値を引き出すのに何らかの有形要素の所有権を得る事はしない、という事実にある」
としている。
顧客は物財を通じてサービスの価値を引き出せたとしても、それはマーケターが顧客に提供した無形のサービスであって、有形の物財ではないのである。
一例として、レンタカーやホテルの客室のケースを挙げよう。
顧客はレンタカーやホテルの部屋を使う事によって満足を得ても、自動車やホテルの部屋の所有権は無いことを承知している。
単に車とか部屋を使用する機会と、他人の労働力や技術(車の割り当て、ホテルのチェックイン)を短時間利用するだけで、車や部屋の所有権は無いのである。
サービスとは時間や他人の労働力・技術を物財を通じて使用する権利であって、物財の所有権まで波及しないのである。