宴会部門はホテルの業態によって相違はあるものの、従米のシティ・ホテルでは重要な収入部門と位置づけられているため、かなりのスペースを保有している。
とくに1,000名以上の顧客が収容できる500坪以上の大宴会場では、建設コストを含め内装、設備に多大の投資を行っている他、立体的な豪華さを表現する天井品が7mと2フロア分を占めるため、坪当たりの施設原価は割高になる。
ただし、客単価がレストランよりもF&B(Food & Beverage料理と飲み物)が高額で、会場使用料など付帯的な売上げも多く、かつ、すべてのサービスが受注生産となる有利性を持っている。
これは、ランニング・コストに大きなシェアを持つ人件費のうち、大勢必要とするサービス要員のはとんどが変動人件費になる配膳人(必要な時間だけ雇用できるサービス技術者)で占められているばかりでなく、主力の売上げとなるF&Bの生産にもロスがない。
必要時のみ雇用できる変動人件費、受注生産のF&Bに助けられ、ロスが少ないメリットも併せ持っている反面、宴会場の回転率、とくに大宴会場の稼働は低いため、ホテル・プランドが低いと苦戦は免れない。
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