第6章 商品開発 5.商品の価格設定 (1)一般論における価格設定 2.需要重視型の価格設定

需要重視型の価格設定は需給関係を数量的に捉え、企業にとって最も有利な販売量あるいは生産量と、それに対応する価格を決定しようとする限界分析が用いられる。
理論的には、価格と供給量あるいは限界費用と限界収益が一致するところで決められる。
いずれもぎりぎりの予測数値を基に算出される。
しかし現実のビジネスでは価格と需要量の変動を正確に把握することは難しく、需要は価格だけて創出できるものではないことを考えれば、非現実的な対応といわなければならない。
もうひとつの需要重視型の価格設定には、消費者の評価を基準として設定する方法がある。
これは、ある商品について消費者はいくらぐらいまでなら買ってくれるかを考慮して、それをそのまま販売価格に設定する、あるいはその価格に見合う商品を作るやり方である。
例えば、かなり破格な低価格を提示して販売しても利益を確保できる商品開発を計画し、その商品からよけいな付属品やアクセサリーを可能な限り排除し、機能のみを重視して原価を抑える方法や、また反対に、この程度の価格なら消費者は買ってくれるだろうという予測を立てて、オプションなどをたくさんつけた商品を製造し、思い切った高価格で販売する方法である。

関連記事

  1. 第5章 セールスプロモーション計画 6.重点施策の実施計画 (2) 重…

  2. 第5章 セールスプロモーション計画 2.売上予算の策定計画 (1)全体…

  3. 第1章 2-3-9 サービスの供給ルート(チャネル)には物理的ルートと…

  4. 第1章 2-3-4 他の人々の存在がサービスの生産に部分的に加担してい…

  5. 第6章 商品開発 5.商品の価格設定 (3) ホテル各部門の販売価格決…

  6. 第2章 4-2 無形財(業務的サービス)の流通と「サービス」業

  7. 第1章 2-3-3 顧客はサービスの生産に密接に関わっている

  8. 第3章 4.マーケティング・リサーチの進め方と種類 (3)動機調査とパ…

PAGE TOP