前1、2項でホテルを例とした「サービス・マーケティング」の概念を述べてきたが、これら以外にやや具体化した集客までの「サービス・マーケティング」の手法がある。
詳細は後述するが、そのアウトラインは次のようになる。
a.顧客の個人、法人情報を整理する
日本のホテルにはまだ欧米とは異なり、宴会、婚礼、レストラン、バーなどを中心とした料飲部門のビジネスを重視するホテルが多い。
もちろん宿泊を特化した新しいタイプのホテル(ビジネスホテル、スーパーホテルなど)も出現してはいるが、シティホテルで代表される料飲を特化したホテルの存在も忘れてはならない。
供給過多に陥っているシティホテルでは、総売上げの60%以上を料飲部門の売上げに頼っている限り、料飲部門のマーケティングは非常に重要である。
宴会では法人、その他の料飲施設では個人の情報がホテルの経営を左右するといえるので、これらの情報管理は集客する上で最重要テーマであることは間違いない。