日本で100円均一ショップとして有名なダイソー。かわいい物、便利なもの、おいしい物、日常的に使うものをとても買いやすく売っています。そして、大体の商品は品質も安定しています。最近は、中国での悪質材料の混入などが問題になって、一部日本製のものもたくさん置くようになりました。私はアメリカに住んでいますので、日本に帰ると必ずダイソーに何度か足を運んでたくさん買いだめして帰ります。子供たちにとっても楽しい夢の国ですよね!
ダイソーは近年海外展開をしています。そのダイソーが、やっとテキサスに進出。数週間前、地元の大手韓国スーパーの近くにオープンしました。開店日には入店前に長い行列ができ、入るのに30分待ちだったとか。日本人だけではなく、アメリカ人はもとより、中国、韓国、ヒスパニック系、インド系の方たちにも人気なんです。
なぜ、ダイソーの開店にそこまでエキサイトするの?
ダイソーの開店は、地元の日本人そしてアジア系の人たちが待ちに待った開店でした。なぜ、それほとエキサイトしたのか。それは、「期待感」だと思うのです。世界の人たちは「日本」という国に対して、「高品質」「可愛いデザイン」「便利」という概念を持っている。それらに対する期待を裏切らない-「日本の製品」と聞くだけで信頼できるのです。そして、日本のストアは「小さなおとぎばなしの国」なのです(だと私は思うのです)。その「国」でショッピングすると、ワクワクと楽しいのです。ダイソーにいけば、日本に行った気分になります。ちょっとしたお土産ショッピングの感覚が味わえるのです。
アメリカにも1ドル均一のストア「Dollar Tree(ダラーツリー)」というのがあります。文房具からキッチン用品、お菓子、食品パーティー用品、シーズンにあわせて色々なものを置いています。パーティーグッズやギフトパッケージなどは結構かわいいデザインがあり通常ストアで購入するよりかなり安い(約3分の1程度)ので私もたまに利用しますが、品質は期待していきませんし、必要なものを手に入れて帰るだけで、「ワクワクしてお買い物」とは程遠いのです。言ってみれば、アメリカのダラーストアでは上で述べた期待感が薄いということなんです。
アメリカのダイソーと日本のダイソーの違いはなに?
まず、関税や輸送にかかるコストを価格に入れ込まなければいけないため、価格は1ドル(日本の100円の感覚)ではなく1.5ドルに設定してあります。製品は日本と同じ物を置いていますが、サービスの質が少し違うかも知れません。私が買い物をした日は、チェックアウトできるまで15分も並びました。そして、やはり細かな対応や言葉遣いがなんとなく違うのですね。店員さんは現地の人ですから、生まれたときから「おもてなし」の精神文化で育った日本人とはサービスに対する考え方がもともと違います。といっても、買い物をするのは日本人だけではないので、そのあたりは多少扱いが雑になっても影響があるのは日本人くらいで、他の人種の人たちは気にしないのかも知れません。日本でなら、社員トレーニングなどでしっかりサービスの質を向上してくれますが、アメリカでは日本のようなしっかりしたトレーニング制度が行き渡っていません。個人の認識、性格、経験によるところが多いのです。また、日本のそのままのトレーニングを導入しても、果たしてアメリカでそのきめ細かいトレーニングについてこれる人がどれだけいるかというのも心配です。自分の意思が強いアメリカ文化では、こと細かく指導されることに嫌気が差して従業員がよく入れ替わるということも考えられますね。
日本の良さを認識して今を見直す
今、あなたのビジネスでこういった基本のことが疎かになっていないか、顧客に「ワクワク体験」を与えることができているか。アメリカをみて、日本の何がよい所なのか、もう一度考えて見てはいかがでしょう。
参考サイト
http://www.dallasnews.com/business/retail/20150731-daiso-japan-expands-into-texas.ece