第4章 実践的マーケティングの展開 5.婚礼のマーケティング (2)婚礼マーケットの現状

婚礼マーケットの構造は年を追うごとに徐々にではあるが変化し、結婚適齢期にある人々の晩婚化、そして増加しつつめる離婚の反動による再婚化が目立ってきている。
このような現状の中でさらに婚姻件数の推移、披露宴会場の選択肢の広がりによってますます変化が複雑化している。
挙式形態も、いまや「キリスト教式結婚式」が主流となり地域によっては総数の70%以上になっているところも珍しくない。
その他宗教に関係なく、列席者の前で結婚を誓う「人前式」、少数の家族友人を伴って外国で挙式する「海外挙式」など、挙式の多様化はこれまで主流であった「神式結婚式」を完全に駆逐してしまっている。
さらには、社会儀礼的な結婚披露宴の後で、新郎・新婦がそれぞれの親しい友人達だけを招いて、手作りの「マイ・ウエディング」と称する「二次会」を別会場で催し、気の合った者同士で2人の結婚を祝い、会合を楽しむ風潮も高まってきている。
いまや結婚は家と家との結びつきよりも、結婚の当事者が以後の生活に関連の深い人々に、結婚を認めさせ、祝ってもらいかつ共に楽しむ合理的な社会現象を見過ごすことはできない。
「二次会」は特定の幹事が一切を仕切り、会費制で行う合理性も併せ持っている。
これらの潮流の中で見られるさまざまな思想と傾向を確実に見ざわめ分析し、マーケットの状況に合った販売促進活動を計画して、戦略を立てることがブライダル・マーケットには望まれる。
ブライダル・マーケットの現状を分析すると次のようになる。

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