第4章 実践的マーケティングの展開 3.宿泊部門のマーケティング 2.ホテルの利用目的

第4章 実践的マーケティングの展開 3.宿泊部門のマーケティング 2.ホテルの利用目的

ホテルは顧客の宿泊目的、動機、理由などを知ることにより、セールス・ターゲットを絞り込みやすくなる。
ホテルの利用目的は大きく2つに分けることができる。
そのひとつは、会社や団体が費用を負担し公人としてホテルを利用する「カンパニー・ユース」と、もうひとつは私的な楽しみや用事でホテルを利用し、個人が支払いをする「プライベート・ユース」である。
これを詳細に見ていくと次のようになる。

1.カンパニー・ユースのマーケット
公的なホテル利用で、支払いはホテル利用客を送り出した法人、団体となる。
主なる目的、動機は以下のようなものが多い。
*一般商用
*株主総会、役員会など
*会計監査
*入社式
*セミナー、研修会
*オフィスとして利用
*宿泊施設の長期確保
*転勤、単身赴任対応
*求人、面接などの採用関連業務
*国際会議、学術会議
*見本市
*展示会、即売会
*クルー(航空会社の乗務員の宿泊)
*ディレイ(遅滞、遅延:delay)
発着時間を旅客機が大幅に遅延したり、機体、空港などのトラブルで予定時間に発着できない時、旅客を航空会社の負担でホテルなどに宿泊させる事態
*劇場などの長期を含む公演期間中の出演者の利用
*スポーツ大会の出場選手など関係者の利用

2.プライべート・ユースのマーケット
*ハネムーン
*冠婚葬祭関連の利用
*観劇、その他の観賞時
*スポーツ観戦
*有名タレントの追っかけ親衛隊
*遊びとしての楽しみ、興味
*デイ・ユース(宿泊せずに昼間客室を利用すること)
*ラブ・アフェアー
*年末、年始、夏休み、ゴールデンウイークなどの連休時の利用
*観光旅行
*慰安旅行などの家族旅行
*通院
*入試、国家試験などの受験
*謝恩会
*修学旅行
*深夜のタクシー帰宅の代わり

リザベーション・ソースと利用目的の相関関係および重要度は、巻末資料の『宿泊
リザベーション・ソースと宿泊内容別分類』を参照にされたい。

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